2010-12-03
忘年会 in 熱海
さくら構造忘年会in熱海
先日行われた、さくら構造東京事務所・名古屋事務所・大阪事務所忘年会を兼ねた熱海への一泊二日の旅の模様をお伝えします。都会の喧騒を抜出して出発です!
熱海へ向かう途中。グリーン車にて。天気もよく、幸先よいスタート。
熱海が意外と近い(すぐ着いてしまったから!?)にびっくり、東京駅から電車一本2時間があっという間でした。
社長はグリーン車がはじめてらしく、はしゃいでおりました。
ホテルに到着。クリスマスツリー越しに一枚。
東京組が一番のりです。
ホテルはココでした。
温泉街なのにめずらしい、都会的なホテルです。
夕食です。一風呂浴びた後、お酒を飲んで、みなさん気持ちよさそうです。
もくもくと食べています。社長はグリーン車で飲みすぎてグダグダです。
夕食後、社長の部屋におじゃまして宴会です。
いろんな議論が飛び交います。
この後、景品をかけた似顔絵大会&ジャンケン大会。
石黒画伯による『ハクション大魔王』(左)。古宮画伯による『メーテル』ほんとの画家が描いたみたい!?
ジャンケン大会は我らが東京設計室長、木下さんが優勝でした。
明けて翌日、ホテル前の海、朝のひどい雨はうその様な雲ひとつない晴天です。
(冬じゃなければ泳ぎたかったなー)
中央が泊まったホテル。
築年数はかなり経っている様ですが、リノベーションをして内部はとてもきれいでした。
熱海駅前の商店街で一枚。みなさんとてもいい顔しています。
(ここに辿り着く前に登った階段、きつかったですねー)
木下室長と社長が互いのパンツを間違ったらしく、この時も間違ったまま・・・
しかも木下室長のは社長が一度はいたパンツらしいです。さすが大物です。
今回の忘年会は、普段チャットや電話でやりとりしている、遠方の事務所の方と実際に会って話ができて、とても充実した一泊二日でした。話の内容は構造の話から仕事に全然関係ない話まで。ざっくばらんに話せて、とてもいい刺激になりました。天気にも恵まれ、いい思い出ができました。
では、事務所に戻って仕事、がんばりましょー!!
東京事務所 種村
2010-11-25
多角的に検討がなされたもの
先日、社内で設計レビューが行われました。
設計レビューを簡単に説明すると、設計を担当したものが、ベテラン技術者5名程度に、自ら設計した構造設計図書を公開し、意見などをいただくというものです。
詳しい内容はここでは控えますが、ある意味、確認審査より厳しいかもしれません。。。
私自身、構造設計を10年以上続けて来て、さくら構造では中途入社で社歴が浅くても社内での構造設計のキャリアは“ベテラン組”に入ります。
構造設計を始めた頃などは不安を感じない日々など無かったですが、経験を積むと抱えてる不安も次第に薄れてきます。
ですが、新しい知見や知識を得る度に新たな不安が芽生えます。
それを克服するために、私自身では文献や実験結果等を調べて理解を深めるように日々努めてます。
普段から余裕のある設計工期で仕事をしている訳ではありませんが、設計レビューを受けることは非常に良いことだと思います。理由を幾つか挙げますと
- 自分だけの判断に偏らず、他者の意見が入る事で新しい知識が得られる。
- 自分が設計上で不安に思っている箇所を質問することが出来る。
- 自分で見落としている設計上の未検討箇所や間違いを知る事が出来る。
また、反対にレビューする側の立場としては
- 指摘する内容が、独自の嗜好や偏見に基づいてはならない。
- レビューを受ける人の技量UPに繋がるような見解とする。
などを心がけてレビューに臨む様にしたいものです。
私自身、レビューを受ける側を何度も経験し、今に至ります。
レビューで指摘を受けた時は自身の至らなさや未熟さに悔しい思いをしましたが、その思いを抱いたことは次への成長へと繋がる第1のステップなのだと自分を励まし仕事に臨んだものです。
また、建物が建つ前に間違いが判った時などは、胸を撫で下ろす気持ちで一杯だったこともあります。
私自身を成長させてくれた経験の一つが、この設計レビューだったと思います。
ここに、以前に出会った建材メーカーの営業部長から頂いた言葉をご紹介します。
耐震補強設計で床面補強の必要性から炭素繊維シートを貼り付けるディテール(すこし過剰かな?と思う納め方)を私が作成し社内の同僚に見せて、方々から異論や同調する意見が飛び交い、苦労してスケッチを起こしました。
その後の打合せで、営業部長がスケッチ図面をご覧になり一言、
『これは壊れませんよ。多くの意見が入って作られた事が見て伺えます。色んな角度から検討された建物って、計算上よりも丈夫になってるものですよ。』
と言って下さった事が、ディテールを作成した私の不安を払拭してくれました。
今回、レビューを受けた建物は、今までの設計よりも確実に良くなっているはずです。
私はレビュー時に計算内容や図面に書き込んだメモ(私以外の意見も乱筆ながら記載)をレビュー者に渡しましたが、自分の資料としても残すようにしました。
こうして、わが社で正式な形で始まった設計レビューが、より一層に設計の品質向上に繋がる事を信じております。
次回のレビューも頑張りましょう!
名古屋設計室長 古宮 亮
2010-10-25
“2”
さかのぼる事15年と少し、私はとある構造設計事務所に入所した。
2DKのマンションを間借りした3人の小さな設計事務所だ。
学校を卒業したばかりで右も左もわからないまま初出勤の日を迎えることとなる。
私に与えられたのは6畳間に並べられた机の内の1つと電卓と平行定規であった。
普通のマンションの一室で働いてゆくことに若干の驚きがあったが、そんなものかとも思った。
その朝命じられたのは不要な青焼き図面をA4サイズに切断し、裏側に縦線を10ミリ間隔、横線を8ミリ・2ミリ・8ミリ・2ミリと用紙一杯の長さで繰り返すことである。
格子状に線分を描き終わると、用紙下半分の格子の1つ1つに / / / / / / / / / / と75°の線分を記入して行く。
これで準備完了、そこに0~9とA~Zを書き込んで行く。
そう、文字の練習である。
0123456789 0123456789
0123456789 0123456789
ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
abcdefghijklmnopqrstuvwxyz
abcdefghijklmnopqrstuvwxyz
0123456789 0123456789
0123456789 0123456789
ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
abcdefghijklmnopqrstuvwxyz
abcdefghijklmnopqrstuvwxyz
出勤すると、用紙の切断から始まり線分を描き数字とアルファベットを書き込んで行く。
用紙を作り溜めすることは禁じられており、毎朝毎朝同じ事を繰り返すこととなる。
所長がOKを出すまで続けろと言われ気が遠くなった。
しかし、一見つまらない事でも意味があるようで、続けていくうちに様々な事が上達し、様々なことに気がつくようになって行く。
最初に気がついたことは、うまく書けない数字が存在するということである。
何度書いても納得のいく数字が書けない。
私にとってその数字とは“2”だ。
“2”は、鉛筆を紙に置き、右にカーブして行き、カーブが終わって左下へ下ろし、右へ直線を引く。
この動作で書いて行くと思うが、毎朝毎朝書いても納得が行かない。
今朝はカーブの部分に気をつけよう、今朝は鉛筆のスピードを変えてみようと試行錯誤を繰り返していた。
そんなある日、いつものように「2」を書いていると、「なんかこれいい!」と言う感覚を得ることができた。
しっくり来るのである。
最初のころは右カーブを書き、そのまま緩い右カーブが続き、直線へ連続していた。
この状態では何度書いても納得することができず、ただ闇雲に繰り返し“2”を書いていただけだった。
次の段階では右カーブが終わったあと、不自然なくらいに逆のカーブを描くことを思いついた。
これは活字の字体などで見受けられたため、試してみようと思ったのである。
このころになると工夫が必要なことに気付き、右カーブ部分や書くスピードなどを調整し毎日違う“2”を書くようになっていた。
その結果、右カーブ後に逆のカーブを描くことを思いつき、しっくりくる“2”を見出すことにつながって行く。
最終的には右カーブがおわったあと、鉛筆を一旦止め、一気に左下へ直線を引き下ろすことにした。
その際、心持ち逆カーブを意識するときれいな直線を引き下ろすことができる。
既出の逆カーブの“2”で会心の“2”が書けたときはもうこれが最終形だと確信を持ったものだったが、どうしても書くスピードが上がらない。
右カーブから逆カーブへの切り返し部分と、逆カーブを意識しすぎることがスピードの上がらない要因らしい。
そこで、いっそのこと切り返し部分で鉛筆を止めてしまおうと思いついたのである。
その結果、カーブとカーブの連続性を断ち切ることで、切り返し部分を無くすことに成功した。
さらに、鉛筆を止めたことによるスピード低下及び、逆カーブによるスピード低下を防ぐため、一気に左下へ直線を引き下ろすことにした。
繰り返すが心持ち逆カーブを意識することが重要である。
この方法は非常に優れていた。
一定以上のスピードを保ちながら、しっくり来る“2”を量産できるのである。
“2”を書くのが楽しくなり、字の練習が苦ではなくなった。
このことは喜びであった。
苦手を1つ克服したのであるから、喜びは相当である。
しかし、それ以上に“2”にこだわり続けてよかった。
入社して初めて何かをやり遂げたのだから。
私の始めての実績は“2”だ。
東京設計室長 木下光司
2007-11-01
構造設計者求人募集
仕事の依頼が非常に増えており、スタッフを募集する事にいたしました。
私の考え方や価値観はこのブログでかなり理解していただけると思います。
私も完璧な人間ではありませんので、共感して頂ける方と一緒に仕事がしたいと考えております。
詳しい内容はこちら→構造設計技術者求人採用でご確認ください