先日、社内で設計レビューが行われました。
設計レビューを簡単に説明すると、設計を担当したものが、ベテラン技術者5名程度に、自ら設計した構造設計図書を公開し、意見などをいただくというものです。
詳しい内容はここでは控えますが、ある意味、確認審査より厳しいかもしれません。。。
私自身、構造設計を10年以上続けて来て、さくら構造では中途入社で社歴が浅くても社内での構造設計のキャリアは“ベテラン組”に入ります。
構造設計を始めた頃などは不安を感じない日々など無かったですが、経験を積むと抱えてる不安も次第に薄れてきます。
ですが、新しい知見や知識を得る度に新たな不安が芽生えます。
それを克服するために、私自身では文献や実験結果等を調べて理解を深めるように日々努めてます。
普段から余裕のある設計工期で仕事をしている訳ではありませんが、設計レビューを受けることは非常に良いことだと思います。理由を幾つか挙げますと
また、反対にレビューする側の立場としては
などを心がけてレビューに臨む様にしたいものです。
私自身、レビューを受ける側を何度も経験し、今に至ります。
レビューで指摘を受けた時は自身の至らなさや未熟さに悔しい思いをしましたが、その思いを抱いたことは次への成長へと繋がる第1のステップなのだと自分を励まし仕事に臨んだものです。
また、建物が建つ前に間違いが判った時などは、胸を撫で下ろす気持ちで一杯だったこともあります。
私自身を成長させてくれた経験の一つが、この設計レビューだったと思います。
ここに、以前に出会った建材メーカーの営業部長から頂いた言葉をご紹介します。
耐震補強設計で床面補強の必要性から炭素繊維シートを貼り付けるディテール(すこし過剰かな?と思う納め方)を私が作成し社内の同僚に見せて、方々から異論や同調する意見が飛び交い、苦労してスケッチを起こしました。
その後の打合せで、営業部長がスケッチ図面をご覧になり一言、
『これは壊れませんよ。多くの意見が入って作られた事が見て伺えます。色んな角度から検討された建物って、計算上よりも丈夫になってるものですよ。』
と言って下さった事が、ディテールを作成した私の不安を払拭してくれました。
今回、レビューを受けた建物は、今までの設計よりも確実に良くなっているはずです。
私はレビュー時に計算内容や図面に書き込んだメモ(私以外の意見も乱筆ながら記載)をレビュー者に渡しましたが、自分の資料としても残すようにしました。
こうして、わが社で正式な形で始まった設計レビューが、より一層に設計の品質向上に繋がる事を信じております。
次回のレビューも頑張りましょう!
名古屋設計室長 古宮 亮
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