構造設計事務所 さくら構造 > お知らせ > 耐震性が高くてもデメリットにより選ばれ辛い壁式構造を改善 「スペースウォール工法」を開発 大空間を作りにくい、間取りの自由度が低いといった悩みを解決
お知らせ 2021.10.28

耐震性が高くてもデメリットにより選ばれ辛い壁式構造を改善 「スペースウォール工法」を開発 大空間を作りにくい、間取りの自由度が低いといった悩みを解決


耐震性が高いのにもかかわらず「大空間を作りにくい」、「間取りの自由度が低い」というデメリットから忌避されている「壁式構造」を改善した「スペースウォール工法」を開発しました。スペースウォール工法では、RC壁を極限まで減らすことで従来の壁式構造では作りにくかった大空間を作りだすことが出来、間取りの自由度を向上させています。RC壁を極限まで減らしていても、壁の厚さを厚くし、プラン中央付近に壁柱を配置することでメリットである耐震性をそのままにしています。


「スペースウォール工法」は耐震性をそのままに大空間と間取りの自由度を両立



【スペースウォール工法はなぜ生まれたか】
壁式構造は柱と梁の代わりに耐久壁で建物の過重を支えるため、縦や横からの力に強く、地震や台風などに強い構造です。一方で、壁が増える事から大空間を作りづらく、間取りも制限されるというデメリットが採用のネックになっています。そういったデメリットを克服する事で、高耐震化の建物を日本中に普及することを目指して開発されました。


【スペースウォール工法のポイント】

  • 1.RC壁を必要最小限に減らします
  • 2.RC壁を減らす分、壁の厚さを厚めに設定します
  • 3.プラン中央付近に壁柱を配置します

【スペースウォール工法のコストメリット】
耐震性を残しつつも、壁量の基準の最低量を目指すため、躯体費を削減することが可能です。また、間仕切り壁は非RC壁となるため、RC壁に比べ重量減となり、地震力が軽減されるという点でも躯体費削減につながります。また、基礎のコストダウンにも期待できます。


【スペースウォール工法の技術的注意点】
RC壁を極限まで減らすため耐火間仕切り壁が増加します。1m²あたりの耐火間仕切りとRC壁の性能や価格、重量の調査を行った結果、耐火間仕切は重量を軽減するだけでなく、RC壁に比べてコストが低く、遮音性能が同等かそれ以上に優れていることがわかりました。


実大実験棟「カンティーナ」


スマートウォール工法とスペースウォール工法の併用した壁式鉄筋コンクリート造の食堂付きオフィスビルとキッチンスタジオ


【スペースウォール工法】
https://sakura-kozo.jp/zisha-kouhou/space-wall/

さくら構造(株)は、
構造技術者在籍数日本国内TOP3を誇り、
超高層、免制震技術を保有する全国対応可能な
数少ない構造設計事務所である。
構造実績はすでに5000案件を超え、
近年「耐震性」と「経済性」を両立させた
構造躯体最適化SVシステム工法を続々と開発し、
ゼロコスト高耐震建築の普及に取り組んでいる。