店舗や工場、倉庫開発の際、予算が合わず、規模の縮小を余儀なくされる場合があります。この物件は他社で一度設計完了後の VE再設計のご依頼でした。
建物自体は、地上1階、平面形状・立面形状とも概ね整形なS造の店舗です。S造の躯体数量は部材配置や設計の考え方も含めた様々な検討を行うことで大きく変化します。本物件はX方向約75m(7スパン)、Y方向約60m(6スパン)、軒高約6mの規模の大きな建物のため、部材数も非常に多く、配置検討だけでも数々のパターンがありましたが、詳細検討及び周辺部材との兼ね合いも含めたケーススタディを積み重ね、最適な鉄骨フレームにて設計を行いました。
本物件では、設計前に一度概算数量予測を行った後、実施設計に着手しています。設計前の数量算出は詳細なケーススタディは行わずに、設計の大まかな方向性と過去の実績を元に削減量を予測しています。そのため、実施設計時に詳細な検討を積み重ね概算時を上回る削減を可能としています。
右記のグラフは上部構造の鉄骨数量についての比較ですが、基礎部分においてもコンクリート量や型枠、鉄筋、基礎仕様で大きな削減を行うことができました。基礎工法は建設地の状況を含めた建物性状にあったものを選択できるかどうかで数量が大きく変わります。上部構造だけでなく、基礎においてもケーススタディを重ね最善の工法を選択していくことが非常に重要となります。
セミオーダー型システム建築 セレクトビーム工法
敷地条件、地盤条件・・・様々な状況に合わせて最適な梁のタイプを選択することで、コストと耐震性を兼ね備えたベストな構造躯体を実現。またシステム建築のようなチャンピオンになりづらく、在来建築と同じように競争原理を保ちながら工事業者との価格交渉が可能な工法。
セレクトビーム | 在来建築 | システム建築 | |
躯体費 | ◎ | 〇 | 〇 |
工期 | △ | △ | 〇 |
自由度 (プランニング) |
◎ | ◎ | △ |
工法・材料の自由度 (特殊工法による制限) |
〇 | 〇 | △ |
設計後の 工事競争見積り (工事業者選定の自由度) |
〇 | 〇 | × |
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上記のような設計事務所様・建設会社様の課題に対し、
構造事務所としてできる営業協力も行っております。
さくら構造(株)は、
構造技術者在籍数日本国内TOP3を誇り、
超高層、免制震技術を保有する全国対応可能な
数少ない構造設計事務所である。
構造実績はすでに5000案件を超え、
近年「耐震性」と「経済性」を両立させた
構造躯体最適化SVシステム工法を続々と開発し、
ゼロコスト高耐震建築の普及に取り組んでいる。