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超速構造設計 2005.11.02

ネットで情報武装した施主


パソコンとスマホを操作している画像
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ネットで情報武装した施主

最近、本を読んたり、ネットを使ってたくさんの情報を集めてから自宅を建てる人が多くなりました。
自宅を人生で何度も建てられる施主は多くはありませんから、それはもう必死に勉強する事でしょう。
「自己責任時代」故なのかもしれません。

今までは、業界側と消費者の間に圧倒的な情報格差がありました。
ところが最近はインターネットの発達により、情報量における業界優位の理論が崩れ、情報武装した施主が設計者・施工者と技術的な話をする時代になりつつあります。
ちょっと嫌な話ですが、知人からこんな話を聞いた事があります。
「最近の施主は間違ったことを言ったり、ごまかしたりは絶対出来ないよ。
なぜなら彼らは自分が知っている事をわざと聞いて、営業マンや設計者・施工者の力量を判断しようとするからね・・・。」
こ、コワイ・・・
「そして自分の知識と相手の意見がかみ合った時、はじめて相手に一目おいて接するようになるんだ。ここでやっと一時審査合格といった感じさ、ははは・・・。」
本当に時代は変わった事を痛感させられる内容で、身が引き締まる思いですが、この様な時代、ネットで情報武装してきた施主に対抗するためにはどうすれば良いか?
まずは施主以上の勉強は当たり前でしょう。でもこの場合業界の人間が読むような専門書を読むだけではだめだと思います。
施主がどんなWEBサイト、雑誌、TVを見て情報を得ているのか、また、その内容を十分把握しておく必要があると思います。
「敵を知れば百戦危うからず」です。
ネットを使って情報を集める施主よりも多くの情報をストックしていなければ、間違いなく信頼される事はありません。
そして、こういう施主が知らない情報をいくつも提供できれば立場は一気に逆転します。
あなたの事を頼り、信頼するようになります(もちろん人柄も大切ですけど)
ネット人口が増えているといわれる昨今ですが、私はこの現状はまだ若い世代の人が中心で、最も建物を購入してくれるだろう、お金を持っている世代はネットで情報武装しまくると言う程ではないと思います。
しかし、今後、今の若い世代がメインの購入層となった時、そして中年~高齢者の間に今以上インターネットがより浸透してきたとき、彼らの情報武装に対抗できなければ、全く相手にされない・・・そんな事がないよう注意したいものです。
特に構造の事は業界の方であっても苦手な方が多く、逆に施主にとっては以外と気になる部分です。
このブログもうまく活用してくださいね・・・(^^;)

田中 真一
SHINICHI TANAKA

代表取締役

執筆者の詳細

さくら構造(株)は、
構造技術者在籍数日本国内TOP3を誇り、
超高層、免制震技術を保有する全国対応可能な
数少ない構造設計事務所である。
構造実績はすでに5000案件を超え、
近年「耐震性」と「経済性」を両立させた
構造躯体最適化SVシステム工法を続々と開発し、
ゼロコスト高耐震建築の普及に取り組んでいる。